Le Petit PrincesseII
side story ルドルフの過去

プレッシャー

ルドルフは不妊だったアリティア王国の国王と王妃の間に生まれた、唯一の一人息子であった。

当然跡継ぎはルドルフだけで、全てはルドルフにかかっていた。


「ルドルフ様、次はお茶を入れる時のマナーについてお勉強しましょう!」


まだ遊び盛りで幼い頃には、すでに家庭教師が雇われていた。


ルドルフは遊ぶ暇もなく、ひたすら一般的な教養を叩き込まれた。


「ですから、奥の席に座るのが一番偉い方です!」


「何でもいいよぉ…」


ルドルフはそんな毎日に、幼いながらも嫌気がさしていた。
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