裏道万屋の事情
「それは分かってるよ。けどね、問題はその『場所』にあるんだよ。」

『場所…??』

「いーか??抜け出してまで行きたがるその場所は、愛羅の日常には決してないがかなり興味を引く何かが絶対あるはずだ。ただ遊ぶだけならそこまで頻繁に抜け出さなくても満足できるだろ??それが、愛羅の脱走はほぼ毎日。さすがに尋常じゃない。」

「何が愛羅ちゃんをそこまでさせるのか。そこまで突き止めないことには、この依頼は根本的なとこまで解決することができないんだよ。」


す、凄い………。

何て半端ない推理力と洞察力なんだろう……。

さすが万屋。
つい最近まで一般ピーポーだったあたしとは訳が違う。

やっぱこの仕事は並大抵な力と頭だけじゃやっていけないんだ…。


『輝さん、弘さん…。』

「「ん…??」」

『あたし今この瞬間に初めて二人を尊敬しました…。』

「…はっ!!やっと俺達の素晴らしさを理解したかポチ公??いや、『裏番長』か??」

「こらこら、輝。」















…訂正。

――弘さん『のみ』をすんげぇ尊敬しました。
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