俺様姫とヘタレ王子の恋愛事情




案の定、半日というのもあってヘタレに会うことはなかった。


「残念。最終日なのに観察出来なかったねー。」


『別に残念じゃないけど?』


「ふーん。」


ニヤニヤしながら私を見る楓。


『な、なによ。』


「なんでもない。この後どうする?」


『あー、今日は浩兄の後輩が来るらしいから部屋の掃除と買い物に行かないといけない。』


今日は三人分の用意しなきゃ。
多分、泊まるってことだろうし浩兄が帰ってくる前に全部済ませておきたい。


「そう言えばこの間言ってたね。」


『うん。だから今日はこのまま真っ直ぐ帰る。』


「わかったー!」


そう言って私達は学校を後にした。





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