Love Flower~舞~
「ぷっ。…洋介君ってさー。」
「な、何?」
「本当に、まじめって言うか純粋なんだね。」
「そんなことないよ!!ぼ…俺だって女の子の部屋くらい入ったことがあるんだから!!」
「へー…」
私がそこで冷たく返事をすると、洋介君は慌てはじめた。
「嘘だよ!…そんな、経験本当はありません!」
「ふふふ。そんなに必死にならなくてもどうせそうだろうなって思ってたよ。」
「!!…」
「でも、私は洋介君のそういうところ良いなって思うよ。」
「へへへへへ。」
「桔梗!」
聞こえるはずのない声が聞こえ、一瞬私の思考は停止した。
「…いたんだ…」
「おかえり。今日は高菜のあんかけチャーハン作ってあるから、レンジでチンして…」
そこで言葉が一回途切れた。
その視線の先に移った人物に信じられないという顔をして。