☆生徒会長と幽霊☆


『良正君、私が歌うから、それ全部覚えて帰る事!いい!?』

「はぁ?第一、お前カラオケ出来るのか?」

『馬鹿にしないで!カラオケくらい…』

「幽霊が出来るのかって意味だ」


あ…………。
カラオケ、というか、マイクが使えるのかな?


まぁ、いいか!
マイクが使えなくても、歌えるもんね!!


私がデンモクに触れようとするが、すり抜けて全く反応しない。


くそうっ!こんな所で幽霊の体に障害があったとは!!
カラオケのデンモクに触れないなんて、一大事だ!!


『良正君!デンモクが触れないよー!!』

「煩い!デンモク?このリモコンの事か。というか、お前今これに触ろうとしてるのか?」


良正君はマジマジとデンモクを見つめる。


何?良正君、デンモクなんか見つめて………


『良正君?どうかした?』

「いや……幽霊って体があるのか」


良正君はキョロキョロと周りを見渡す。


良正君、まさか………私の事探してる??
そんな、まさかね…


『あるよ!足は途中から無いけどね?』

「気持ち悪いな」

『こらぁ!!気持ち悪いって言うなぁ!!』


酷い!!幽霊扱いが酷いよ!!
人権の侵害よ!!















< 29 / 39 >

この作品をシェア

pagetop