☆生徒会長と幽霊☆


「ふざけるな。幽霊と仲良くなんか出来るか!」



ドライだなぁー。
こんなツンケンしてたら、イケメンなのに勿体無いよ、本当。もっと笑顔でいたら良いのに!


『とりあえず、自己紹介ね!私は三塚 樹っていうの!高校一年生、花の16才♪』

「何が花だ。幽霊ならとっくに散ってるだろ」

『ひっどーい!!』


ま、上手い事言うなぁ、とは思ったけども!!
もーう、卑屈人間め!!


『ね、名前教えてよ?』

「何で、俺が…」

『ねーねー!!』

「煩い!!ったく、木田 良正だ!!」


きだ、よしまさ………?
よしまさ………



『ぷっ……』

「おい、何故笑う」

眉間に皺を寄せた顔が何にもない天井を睨み付ける。


『なんか、昔の人みたい!』


しゃべり方といい、その名前といい………ウケる。


「おい、年上に対して失礼な奴だな、貴様は」

『へ?良正君の方が年上なの??』

「俺は18だ。というか、馴れ馴れしく下の名前で呼ぶな、幽霊」


18才!!?
じゃあ、高校生3年生なんだぁ!

2つも年上だったなんて………



「というか、良正君!私は幽霊に違いないけど、樹って名前があるんだから、名前で呼んでよね!」


「黙れ、幽霊。俺は受験を控えているんだ、貴様にかまけている暇は無い!」


『受験?あ、そっか!!来年は卒業だもんね!』


でも、まだ学校が始まったばっかりだったような……。今、何月なんだっけ……



『良正君、今って何月??』

「…そんな事も知らないのか。4月26日だろ」


あ、そうなんだ。
良かった、私の記憶と同じだ。


















< 6 / 39 >

この作品をシェア

pagetop