☆生徒会長と幽霊☆


『って、もう受験勉強始めるの!?早くないっ!?』


私だったら、絶対ギリギリまでやらないよー!
勉強そっちのけで、遊ぶね、絶対!


「耳元で煩いぞ。俺は高一の時から受験勉強を始めている。医学部に入らなければならないからな」


『医学部………って事はお医者さんになるの?』


「そうだ」


『すっごーい!!それが良正君の夢??』


いいなぁ、夢とかもてて………
私は確か………そうだ、馬鹿みたいだけど、誰かの花嫁になるのが夢だったな。

そう、結婚。
女の子なら誰でもみる夢でしょ??


「夢?いや、違うな。その道しか用意されていなかったから、進んだまでだ」

『え』


用意されてなかったってどういう事!?
自分の夢でもないのに、こんなに頑張れるの??


「うちは両親共医者で、病院を経営している。その後継ぎになる道しか、俺には無いんだ。ま、俺自身、安定し、社会的地位のある職であれば何でも良かったしな」

『はぁ…………』


なんか、良正君って固い。
何度も言うようだけど、考え方が固すぎる!!


安定がどうとか、社会的地位?がどうとか!
その前に自分のやりたい、叶えたい!って気持ちじゃないのかな……


ますます、良正君って人が分からない。
私とは正反対のタイプかも。



『そんな人生じゃ、つまらないって言うのもわかるかも』


さっきだって、「人生はつまらない」を連呼してたもんね。確か…俺の人生は上手くいきすぎている、だっけ?


これってうまくいってるの???
















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