黒田さんと山海くん

水国くんだったら去年同じクラスだったし、委員会も一緒だったから面識はある!


・・・のはいいけど、前が直人なの!




・・・なんでこうなるの!




ただでさえ同じクラスになって女子がうるさいのに!班も同じとか!
ここで文句を言ってもどうにもならないし、他の人の邪魔になるからとりあえず席についた。


隣の席の水国くんはもう来ていて本をよんでた。


「水国くんおはよう」


水国くんは前髪が長くて暗そうだったから話ずらかったけど、話してみたらやさしくてとても良い人だった。


「おはよう黒田さん。また同じクラスだねよろしく」


水国くんはわざわざ読んでいた本をとじて返事をしてくれた。


「うん。よろしく。水国くんって、今年も図書委員やる?」


「そのつもりだよ。図書委員って、みんなめんどくさがってやらないし、うるさい人こないし、楽しいし。」


前髪が長いから表情がよくわからないけど、水国くんが笑ってるようにみえた。


「私も図書委員になっていい?」


「え?なんで僕に許可とるの?」


「今年も私と同じ委員会じゃ嫌かな?とおもって」


そう水国くんに聞いたら水国くんが首をブンブンふりながら否定してくれた。

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