On Your Mark
その時だった。



西から照明の柱が立ち、それが僕たちの乗る航空機を眩しいくらいに照らし出した。



見つかった。


「レイ、向こうは探りなんか入れこないよ。

一気に突っ走るんだ」


「おう」


「ツバサはソラが怯えないように伏せてて」


「何するんだ」


「機銃を捨てて、少しでも軽くする」


「そんなことしたら・・・」


「例え、狙われていても僕は人を撃たない。

それがユーシチールだろうが、ペスチニアだろうが一緒だ。

僕たちは同じ人間じゃないか」


「ちっ」と僕は舌打ちをして、ツバサを椅子の下へと潜り込ませる。

言葉に対しての舌打ちではない、あまりにも重い機銃を持っているというのに何もこちらに頼ろうとしない、その行動に対する舌打ちだ。
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