魔王の娘が勇者になりたいって変ですか?
「ターゲットを確認。
 これよりニワトリを破壊する!」

 焔は、そう言ってライフルを放ち一点集中放火した。

「ってか……焔くん、もうあんな場所にいる……」

 万桜は、かなり離れた場所にいる焔の座標データを見て驚く。

「焔の乗る機体はフェアリー・ソウル。
 妖精の名を告ぐものだ。
 戦闘能力も高い上に機動力も高い。
 さぁ、万桜。
 余に早くニワトリの次なる座標データを送ってくれ」

 万桜は、内心自分はそこそこ強いフェアリー使いだと思っていた。
 しかし、自分より強い存在が近くにいた。
 そのことに少しばかりの後ろめたさもあった。
 だが、今は戦場であり戦闘中だ。
 万桜は、気を引き締め今自分に出来る事を考えた。

「……うん」

 万桜は、かみさまにニワトリの座標データを送った。

「感謝する」

 かみさまは、静かにそういった。

「え?」

「万桜の支援が無ければ余は、ニワトリを倒せない。
 万桜がいるからニワトリが倒せるんだ」

「どうしたの?」

「意味は特にはない。
 だが、余はまだまだ未熟だ。
 未熟だからこそ、成長できる」

「え?」

「お互い精進しような?」

「うん。
 ありがとう、大神くん」

 万桜は、なんとなく励まされている気がした。

 ――成長――

 万桜は、自分も今よりも強くなれるように成長しようと心に誓った。
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