魔王の娘が勇者になりたいって変ですか?
「うむ。
 情報は確認できた」

 かみさまが、拳を構える。

「まさか、パンチでもするつもり?」

 万桜が、そう言うとかみさまが笑う。

「ただのパンチではない。
 神の拳だ!」

 かみさまは、そう言って前に正拳突きをした。

「え?ニワトリがロストした……?」

「うむ。
 余にかかればこんなものだ」

 かみさまが、胸を張って笑う。

「凄い……」

「姉上殿であれば、その気になれば同じ技でも余の倍以上の射程と破壊力だ……
 余もまだまだ精進せねばな」

 かみさまは、自分で言って自分でうなずく。

「私のお兄さまも凄いんだからね!」

 それに対向するかのように万桜が言葉を放った。

「知っておる。
 黒曜殿も姉上殿と負けず劣らずの強さだ」

 かみさまは、なにかを思い出すようにうなずきながらそう言った。

「お兄さまと知り合いなの?
 お兄さまに聞けば、大神くんのことわかる?」

「さぁ、それはどうだろうな。
 主が忘れているくらいだからな。
 黒曜殿も余のことを忘れている可能性もある」

「そっか……」

 万桜は、残そうにうつむく。

「さて、サーチの能力は万桜の方が上だ。
 ガンガンサーチしてくれ。
 余は、ガンガン攻撃していく」

「あ、うん……」

 万桜は、次のニワトリの場所をサーチしてかみさまにその情報を伝えた。
< 19 / 81 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop