魔王の娘が勇者になりたいって変ですか？
　そして、次に綺麗な女性があいさつをします。

「メガリスです。
　科学者なのであまりフェアリーにのることはないけどよろしくお願いします」

　メガリスが簡単に自己紹介をすると次に傍にいた無口そうな男が口を開く。

「ゼンだ。
　愛機は、ガー・ゾンボルト。
　メガリスの守護者だ」

　ゼンが、そう言うと万桜が首を傾げる。

「守護者？」

「守護者っていうのはね。
　国が定めた特定重要保護人物に特定された人につくとっても強い人のことなのよ。
　そっちの世界でいうところのボディーガードってところかな」

　一花が、そう説明するとかみさまが尋ねる。

「科学者に守護者がつくのならお主にはつかぬのか？
　伝説の三剣であるタナトスを扱えるのであろう？」

　すると一花が、嬉しそうに笑う。

「よくぞ聞いてくれました！
　私の守護者、彼方くんを紹介します！」

　そう言って傍いた若い男に手を当てる。

「ぼ、僕は……」

　若い男は照れながら万桜たちの方を見た。

「ダメよ彼方くん。
　名前を知らないと貴方を呼ぶときなんて呼んだらいいかわかんないでしょ？」

「そ、そうですが……
　僕は……」

「ダメ！彼方くん！人間って第一印象が大事なんだから！」

「わ、わかりました。
　皆さん、僕の名前は彼方です。
　一姉……じゃなかった一花さんの守護者を務めています。
　愛機は、エンジェル・ハートです。
　そ、そのみなさん。よろしくおねがいします！」

　彼方が、そう言って頭を下げるとアンゲロス側の全員の自己紹介が終わった。
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