魔王の娘が勇者になりたいって変ですか?
「これは……?」

 万桜が、目を丸くさせ驚く。

「無知なる娘よ。
 これが、グングニルだ」

 黒い鎧を着た男がそう言うと万桜は、銃口を向ける。

「貴方がやったの?」

「なんの真似だ?」

 黒い鎧を着た男がそう言うと同時におぞましい殺気を万桜たちに向けた。

「こんなプレッシャーに負けるか!」

 丹歌が、そう言ってプレゲトンで黒い鎧を着た男を斬った。

「む。
 我の殺気に飲み込まれないとはなかなか見込みがあるな。
 だが、我との力の差を知らぬ者よ。
 滅びとともに後悔するがいい!」

 黒い鎧を着た男が漆黒なる刃でティーセットの腕を斬る。
 ティーセットは、大きく後退しダメージを受ける。

「我が一撃を喰らっても生き残るか……
 少年よ、なかなか見どころがある!
 だが!」

 黒い鎧を着た男が、もう一度刃を構える。
 するとまた別のフェアリーが現れる。
 そのフェアリーは無言で、黒い鎧を着た男に光の剣を向ける。

「やぁ、ベルゼブブ。
 消される覚悟はできたかい?」

 光の剣を持ったフェアリーが、そう言って黒い鎧を着た男を斬りつける。

「星か……」

 黒い鎧を着た男は、そう言うと剣を構える。

「そうだよ。
 僕、星 新一が来たからには勇者として君を狩るよ」

 万桜は、言葉を失った。
 なぜなら今、目の前にいるのは憧れていた勇者のひとり星 新一。
 機体名、スター・ゲイザー。
 最強の助っ人が現れたからだ。
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