初恋 二度目の恋…最後の恋
 パソコンの仕事をしているいいのだけど、休憩時間になると色々なことを考えてしまう。コーヒーを飲みながら、窓辺に身体を寄せると、窓から見えるのは道路を歩く人の波。もう昼休みの時間だからか、どこかの会社の制服を着ているから私と同じような会社員なのだろう。


 とっても楽しそう。その様子ををゆっくりと眺めた。


 私と同じような会社員の女の子も居れば、スーツを着込んだ男の人もいる。ベビーカーに乗った子どももお年寄りもいて、みんな元気に前を向いて歩いているように見えた。


 幸せそうに見える。



 実際には色々な思いを抱えていると思うけど、傍からは分からない。人の気持ちは分からない。そして、自分の気持ちも私には分からない。


 身体が温まると眠気が私を襲う。カフェインも今日は効き目が薄いようで、いつもなら頭を冴えさせるのに今日はそんな気配はない。
 


 折戸さんの言葉が何度も何度も言葉が頭の中でリフレインする。そして、私の思考を縛ってしまうのだった。頭に折戸さんの甘い言葉が響く。



『一緒にフランスに。』
『俺の妻に。』



 言葉は甘く甘いけど折戸さんの意思を示すような強い言葉に私は揺れていた。折戸さんのフランス転勤が迫った今、自分で人生を決断するには余りにも時間が少なくて迷いは深まるばかり。特に今までの恋愛経験が皆無な私にはそれを上手に解くほどのスキルはない。


 ユラユラと心も揺れてしまう。



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