初恋 二度目の恋…最後の恋
「カフェも楽しみですが、豚肉の生姜焼きは美味しかったのでまた行きたいので、その時はよろしくお願いします。」


 私がそういうと小林さんは綺麗な笑顔で無邪気に笑う。みんなに言われたのも何とも思って内容だったのでホッとしてしまう。


「坂上さんは本当に優しいね」


「そんなことないです」


「いや。優しいと思うよ。さて、仕事仕事。高見主任が帰ってくるまでに今日の午前中の実績をパソコンに打ち込んでおけよ」


「折戸さんは終わったのですか?」


 さっき私のことを優しいと言ってくれたのは折戸さんだとわかる。名前と顔が一致しない。でも、少しずつ覚えていけばいいといいと思った。でも、この折戸さんという人も…男の人なのになんでこんなに顔が綺麗なのだろう。


「ああ。もう終わった」


「相変わらず早いですね。その顔を見ると数字が上がったんですね」


「当たり前だ。蒼空も早く終わらせろよ」


 そういうと折戸さんはまたパソコンに視線を落とす。私と、小林さんは顔を見合わせてから自分の席に着いた。

 
 午前中の静寂さはどこに行ったのかと思うくらいの活気を漲らせる営業室はいつも静かな研究所にいた私には刺激が強すぎたが、それも甘かったと思うのは高見主任が帰ってきてからの営業室内の雰囲気が変わったからだった。


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