偶々、
その日はビジネスホテルで、只々ベッドの上で体育座りでぼーっと過ごした。


何が悪かったのか聞くこともなく、言い返すこともできなくて、次の日一方的な別れのメールが届いた。


恐る恐る家に帰って見れば、彼の荷物だけが忽然と消えていた。


思い上がっていたのか、アピールしていたつもりはなかった。帰りが遅いから胃に負担の少ないメニューだった。

地味だったかもしれないし、面白くなかったかもしれない。


何が悪かったのかわからないから、料理をしたいと思わなくなった。


それから年末までの一週間、職場で何をしていたかも思い出せなくて、幸いなのは献立を作っていたから迷惑はかけていないだろうということ。


気がつけば仕事納めを迎えていて、年を越していて、あのホームにいた。
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