【企】恋する君に口づけを
「こっち行こう」
「う、うん…」
康太に連れられて、文化祭の日は立ち入り禁止になっている特別教室のまえの廊下に着く。
「……つかれた」
「ごめん。 なんかいてもたってもいられなくて…」
康太は空いた右手で、照れ臭そうに口元を隠した。
そんな仕草になんだか胸がきゅんっとする。
「愛莉がだれかに告白するって書いてあって、すげーあせった。 でも、愛莉のその告白相手が……」
そう言いかけて、康太はまた頬を赤く染めた。
「だから、すげえ驚いて。 いまもまだ現実なのかわかんねえもん」
「ほ、ほんとだよ!」
「……うん」
康太が照れてるのがおかしくて、それになんだか可愛く見えてしまう。