鈴姫伝説 SideStory 番外編





「み、み、み・・・・・・~~~~ッッ!」





 言えるワケないじゃん!



 ボボボッッ!と身体の体温が上がる。



 すると、千は優しく微笑んで・・・・・・。





「悪かった」





 そう言って、あたしを抱き寄せた。



 今までの怒りとか、羞恥とか、モヤモヤしていたものが全て吹き飛んでしまう。




「とにかく、無事でよかった・・・・・・」




 千は優しく、そして強く抱きしめてくれた。



「っ、ふぇっ」



 その言葉と同時に、堪えていた涙があふれてくる。



 千はあたしの頭を静かに撫でてくれた。




 怖かったんだ。




 魔物に感じた恐怖じゃない、初めて感じた恐怖。




 よかった。



 ありがとう、千・・・・・・。




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