Summer of the Dead ~サマー・オブ・ザ・デッド~
ゴキッ……。
グチュッ。
奇妙な音がした。
不思議と痛みは感じなかった。
咄嗟に瞑っていた目を開ける。
……。
おかしい……。
腕の隙間の向こうに恐ろしい異形の姿はなかった。
そのかわり、目の前には大きな壁が立ちはだかっていた。
それは、最後に聞こえた声の主の背中。
それは……。
「じゅん、や……」
声が震える。
だって……純也は……。
私に襲いかかろうとしたゾンビを、身体で受け止めていたのだ。
そんなことをすればどうなるか、分かるはずなのに……。
────純也の肩には、2体のゾンビがしかっりと、その牙を食い込ませていた。