優*雪

枡屋 捕縛


数日後


枡屋を張っていた監察方から
報告があるとのことで

幹部会議が開かれた


「山崎、報告しろ!」

「枡屋へ出入りする者が
荷車で大荷物を運び入れました」


「怪しいのか?」


「はい。枡屋の中に入れればと……」


「忍び込むのは難しいか
どうするかなぁ」


「あの……
夜なら、雪之介が入れると言ってました
副長に聞いてからと、待たせています」


「なんで雪之介が出てくんだ?」


「別の奴を追っていたら
また枡屋にたどり着いたとかで
今朝から合流しました」


「誰を追ってるって?」


「有栖川宮の筋です
雪之介は枡屋が、宮部らと有栖川宮の連絡役ではないかとにらんでいるようです」


「有栖川宮……」


「雪之介が言うには
有栖川宮とは色々あったらしく、天子様を裏切る可能性はあると
そして、この件は慶喜様から一任され
新選組と合流するように。とのことです」


「そうか。引き続き頼む
確認だが、雪之介が忍込むんだな?」


「はい。セツではないです」


「わかった。今夜入れ!
報告、有り次第 枡屋を改めに行く。
こちらがたどり着くまでに枡屋の動きもみててくれ!」


「御意!!」



「武田!! 御用改め、枡屋の捕縛はお前の隊に任せる!」


「御意!!」


「原田!!お前の隊は武田の援護だ!枡屋のまわりを固めろ!」


「御意!!」


「他の隊も応援を頼むかもしれねぇ
心構えしとけ! 以上!! 」









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