優*雪

永倉目線

今でも覚えている
火事の臭い…

最後に見た雪の顔…


「死体はみてないんだよな?」

土方さんが言う

「みてないけど…?」




「永倉は、原田と違って記憶力はある
まこと と 雪之介が 赤髪と優太に似てるが確かめる勇気がないってか…」

さらっと左之を馬鹿にしながら
土方さんが呟く

「二人共、忍なら…正体がバレるのは
幼なじみとの再会でも、喜ばしいことじゃねぇかもな
まこと と雪之介だったとしても
首を縦には振らないだろうな」



「雪が生きてるなら、謝りたい
俺の自己満足だろうけど…」



「優太じゃ、ダメなんですか?」


総司が言う



「昔、雪之介さんかもしれない
でも、今は優太です!
優太は優太です!
他の誰かと、比べられたくありません」


総司は、「稽古してきます!」と付け足しその場を去った






< 44 / 255 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop