優*雪

優太の恋

恋なんて無縁だと思ってた

俺は、母から愛されなかった
だから、誰かに愛されたり
自分が人を愛したり、そんなのありえない

ずっとそう思ってた

俺の父は、仁孝天皇
母は、側室になりたかった
           ただの女中

父は母を愛していた
母は地位が欲しかった

世継が…男が生まれれば……

でも、産まれたのは女……俺…

父は側室にすると言ったらしいが、地位を欲しがる母の異常さに、他が首を横に振った

なんで産まれたのか
なんで女なのか
なんで愛されないのか
なんで男になるのか
なんで武術を習うのか
なんで…。なんで…。生きている?

ずっと、死ぬために生きてきたような俺…

女として扱われるくらいなら、死んだ方がまし!!

だから死のうと思ったのに、新に拾われた


「忍にならないか?忍は男女関係ない」


男も女も関係ない…その言葉に五歳の俺は、光をみた!

生きてていい

そう言われた気がして、新と一緒に江戸へ

江戸には母の妹、一家がいた

おじさんが忍で、息子の睦も忍になる
はじめていとこの存在を知った
新八という、幼なじみにも会えた!

新は、俺を忍にしたことがバレ破門された

新の為にも、一族の誰よりも学問や武術に励んだと思う





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