優*雪

土方目線

十日ぶりに優太が戻ってきた

雰囲気が、はじめて会ったときよりも

冷たい

なにがあったんだよ?


司や総司が話し掛けても、無視するらしい
二人に触られることも、拒むらしい

誰とも話さないばかりか、目も合わせない

ひたすら書類を片付ける優太…

帰った翌日は、朝稽古もこなかったと斉藤からきいた


永倉たち三人は、睨まれたとか……

近藤さんも、山南さんも、俺も……

誰もよせつけない






夜中、たまった書類と格闘していたが
どうしても、優太のことが気になって
進まない

あの日、優太がいた縁側に行った

あの日と同じように、柱にもたれ月をみていた


「月見か…?」


まったくこちらをみない

とりあえず、勝手に腰を下ろす



「お前がいない間も
何度かここに来たんだ
一人で見ても何も思わなかったがよぉ
お前とみる月は、綺麗だ」

思ったことを言った

別に返事なんて求めてない


だけど、優太から目がはなせない

優太の目が優香と重なって見えたから

気づいたら、優太に口づけをしてた

覆面越しだったが、驚きに目を
見開くところが優香なんじゃないかと
思わせて
もう一度口づけをしてしまった


「わりぃ!!」


我に返って、慌ててその場を逃げた




なにやってんだ??

やばいだろ??? 優太は男だぞ!!





自分のしたことへの驚きと後悔

男に優香をかさねるなんて……








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