私を惚れさせて。私の虜になって。
芝原、行きたかったんだよ。

でも、でもね。

私は、

だめで。

「あーあ、もうやんなっちゃう」

「どした?」

「やんなっちゃった。ハハ」

家も、学校も。

「大っ嫌い。もう」

私は、かまちょなのかな。

変なとこ隠して。

変なことだけ言って、

気にして欲しいだけじゃんか。

ばか。

「すがちゃん、馬鹿なった?」

「なってない」

あぁ、なにに怒ってるんだろう、私。

八つ当たりしたって、しょうがないだろうに。

何を今更、松木に求めてるんだろう。

「まぁ、なんでもいいけどさ、」

松木は続ける。

「溜めてたって、しゃーないんだから、愚痴りたきゃ愚痴っていいぞ」

「…」

ここは、

「えー?私そんなに病んでるようにみえたー?」

素直になるとこなのに。

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