私を惚れさせて。私の虜になって。
「なぁ、…松木、松木。おーい…」

誰かの声で目が覚める。

「菅原、はよ」

「はよ…」

横に傾いていた顔を上げると、

「った!」

頭に何かがぶつかる。

「いたそー…」

まーくんは目の前で顔を歪めた。

「ってぇな…誰だよ…」

目覚め最悪ですみたいな顔をして松木も頭をかかえて目を覚ました。

「ごめ…。私」

「お前らラブラブか」

まーくんがはしたない目をして私の手を指す。

それはまだ繋がれたまま。

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