私を惚れさせて。私の虜になって。
「足…疲れた」

私を座らせてくれて、ずっとしゃがんだり立ったりしていた松木がそう言った。

「ごめん、私ばっか…。座って」

素早く立ってはじに避けた。

「あ、…悪い」

珍しく素直に座ったとおもったら、

「ここ、いーぞ」

胡座をかいた足を指差す。

「や、いいよ」

「座れって!」

半ば強引に私の腕を引いてバランスを崩させた。

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