私を惚れさせて。私の虜になって。
「お前が諦めちゃ、どうしようもねぇだろ」

「いいもん」

「本人がいいって言ってんだからいいんだよ。とりあえず俺んちいいってよ。いこーぜ」

なだめたまーくんが、段ボールを1箱かかえた。

「ホントにいいんだな?なんかあるんなら最後だぞ」

なんかあるって…。あるに、決まってる。

だけど…。

「いい」

けじめをつけなきゃ。いつまでもだらだらしてられない。

「ん。帰るか」

2箱かかえた松木。

「かっる」

そんなことを言って、私を見た。


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