私を惚れさせて。私の虜になって。
「おっけ」

また荒々しくドアを閉めてどたどたと階段を下りていく。

「騒がしい奴だね」

「あいつのせいで家壊れそうじゃね?」

「確かにっ!」

 まーくんの話をしていたら、

「ほい菅原」

今度は静かに入って来て、ドライヤーを渡された。

「あ、うん…」

お礼は?

「ありがと」

言えた。

「早く乾かせ。風邪引く」

なんで、まーくんはそっぽを向いてそんなことを言うんだろう。

わかんないけど、

「わかった」

コンセントを刺して、スイッチを入れる。

ゴオォとドライヤーが音を立てた。

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