私を惚れさせて。私の虜になって。
「着いたー」


運転席にもたれかかる。


「俊くん!?駐車駐車! 気抜かないで!?」


「そうだったぁぁぁぁぁぁあぁあぁ!!!」


駐車場らしい暗いところで、車の中は騒がしい。


「ここどこー?」


「外出ればわかるぞ」


「んー…」


みんな知ってんのに、教えてくれないなんて不服。


「ほら、行くぞ」


俊くんが上手に駐車して、車を降りる。


「遊園地!?」


「ちょっと違うかな」


「屋内の遊園地!」


「そそ。そんな感じ」


「楽しそう!」


色とりどりの入り口を見上げたら、みんなも笑ってくれた。

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