私を惚れさせて。私の虜になって。
「焼き肉、行こう!」


「おう」


勢いよく立ち上がって、元来た道に戻る。


「走ろーよ!」


「わかったわかった」


離れるで、離れないようにぎゅって手を繋いだ。



「遅いぞ?」


「…つかれた…」


やっぱり、松木は足が速い。


すぐ、私がへばっちゃう。


「ほれ」



松木は唐突にしゃがむ。


「乗れ」


「おんぶ?」


「そうだ」


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