私を惚れさせて。私の虜になって。
「おぉー速い速い」


「はぁ…つかれた…」


そっと私を下ろした、焼き肉屋の前。


「肉肉!」


元気ぶって、陽気に中に入る。


俊くんとまーくんは、入り口近くにいた。


ちょうど、肉が焼けたところみたい。


「俺やっぱり天才かもしれない」


「まーな、そろそろくるから焼き出そうぜとか言い出したんよ」


「ほら、ちょうどきただろ?」


「ごめんまーくん、なんかきもいわそれ」


「どんまい」


松木と私が座ったところで、一斉に箸を握った。


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