恋の定義──そして今日も、君を想う──
ユウはレナの手を引いて、自分の部屋のドアを開け、部屋の中へとレナを導いた。

ベッドのそばまで来ると、レナがゆっくりと立ち止まる。

「…どうしたの?」

「すごく…緊張してて…ドキドキしてる…。」

レナがそう言うと、ユウは身をかがめ、レナの胸元にそっと耳を当てた。

「本当だ…すごいドキドキしてる。」

小さく笑うユウに、レナは真っ赤になる。

「だって…初めてだもん…。どうしていいか、わかんなくて…。」

するとユウはレナを優しく抱き上げ、レナの頭を自分の胸に抱き寄せた。

「ほら、オレも…すごくドキドキしてる…。本当に好きな子とは、初めてだから。」

ユウの鼓動が、トクトクとレナの耳に響いた。

「ふふっ…。一緒だね。」

ユウは小さく微笑むレナをそのままベッドへ運び、そっと優しく降ろした。

チョコンとベッドに座らされ、レナはおずおずとユウを見上げる。

「本当に、私でいいの…?」

「オレはレナがいいの。レナこそ本当に…初めての男が、こんなオレで、いいの?」

そう言いながらユウが隣に座ると、レナはユウの手をギュッと握った。

「さっきも言ったでしょ…。私も…ユウがいいの。ユウじゃなきゃ、イヤなの…。」

恥ずかしそうに頬を染めるレナを、ユウはそっと、優しくベッドに押し倒す。
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