恋の定義──そして今日も、君を想う──
「でも、カップルに混じって踊ってたじゃん。
どっちから誘った?」

「……オレ…。」

「へぇ…。やるじゃん、ユウ。」

後夜祭で二人で手を取り合い、身を寄せあって踊ったことを思い出すと、ユウは照れ臭くて頬を赤らめる。

「まぁ…。断られなくて、良かったかな…。」

「オレは、レナちゃんもユウのことを好きなんだと思ってるよ。どこからどう見ても、カップルにしか見えないじゃん。」

「だといいんだけどね…。」


確かに、以前より少しずつではあるけど、二人の距離が縮まってきたような気がする。

それより前から一緒にはいたけど、少しは異性として見てくれるようになっているんじゃないか?

淡い希望がユウの胸に広がる。



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