風に恋したキミと



「えっと、あの……」



言わなきゃいけないことは頭の中では分かってるのに



でもどうやったら上手く返せるか分からなくて……言葉が出てこない。



桐島が勇気を出して言ってくれたんだから、わたしも誠意を持って桐島に返事を伝えたいのに……。



「返事は今すぐじゃなくていいから」



じゃあと言って切ろうとする桐島にわたしは「待って!」と言って少し大きな声を出した。



桐島は冗談を言う人じゃないから、これは間違いなく本当だよね。



それなら……。



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