【続】裏アリ男子にご注意ください!
溺愛度120%

◇甘いクリスマスです




───……
───────……



「寒いなぁ」



そう呟きながら息を吐くと、白くなってふわりと空に消えていった。



もうすっかり冬。



でも、冬でも今日は特別な日……。



ライトアップされた建物、遠くからきこえるジングルベルのメロディ……そう、今日はクリスマスです。



クリスマスイヴは過ぎさって、今日はクリスマス本番。



あたしは誠とデートの約束をしていた。



待ちあわせは夜の七時、あたしの家の前。



出先で待ちあわせするのは危ないからって誠が迎えにきてくれるの。本当、申し訳ないけどうれしい。



まだ約束の時間の十分前だけど、誠のことだから早くくると思って待ってる。



……と、ふと遠くをみたら。



「桃花」



そう言いながら小さく手をふる人影がみえた。



誠だ!



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