鈴姫戦記 ~ふたつの悲しい恋物語~





 そんなお母さんがこんな状況で、あんなに強いお父さんが本当に弱ってしまった。


 家族のあたしにも、弱音は吐かずに。


 言ってくれてもいいんだよ。


 そう、言ってしまいたい。


 でも、言えない。


 あたしはただ、お父さんに寄り添って笑いあうことしか出来ない。


 それでも、お父さんが笑顔でいてくれるなら、あたしはどんなことでもやるよ。


 だから、お父さん。


 負けないで。


 必ず、お母さんを守って・・・・・・。




< 168 / 445 >

この作品をシェア

pagetop