この恋、永遠に。
「えっ?」

 彼の腕の力が弱まる。少し体を離した本宮さんは私の瞳を真っ直ぐ覗き込みながら微笑んだ。

「俺は、美緒と一緒にいたい。……美緒は?」

 一瞬何を言われたのか理解できなかった。でも、確かに「私といたい」と聞こえた。本当だろうか?自惚れてもいい?彼も、私のことが好き…だと?

「……私も、同じです。……本宮さんと一緒にいたい、です」

 真っ赤になった私に、彼は更に笑みを深くした。

「君は俺のものだと思っても?」

「………」

 うまく声が出なかった私は代わりに小さく頷いた。

「アイツじゃなく、俺を選ぶ?」

「アイツ?」

 意味がわからなくてきょとんとする私に、本宮さんは困ったような顔をする。

「それはわざとなの?それとも素で?」

 ますます意味がわからない。私の脳内は「?」で一杯だ。
 本宮さんが小さく溜息を吐いた。

「昨夜一緒にいた双子の……晃くん、だったかな?」

「晃くんがどうかしましたか?」

 突然出てきた晃くんの名前に私は戸惑う。話の先が見えない。

「彼より、俺を選ぶ?」

「え?あ、はい。だって、あの…晃くんは友達ですから。本宮さんは、友達、ではなくて……その……」

「……恋人」

 私が言えなかった言葉を本宮さんが続けた。
 改めてこうはっきり告げられると恥ずかしくて身の置き所がない。耳まで熱を帯びているようだ。真っ赤になっているであろう顔を見られたくなくて、私は大胆にも自分から彼の胸に顔をすり寄せた。

 私の背に回っていた彼の腕にギュッと力が込められる。力強く抱きしめられた私は、彼の香りを一杯に吸い込んだ。頭がクラクラするのは二日酔いのせいではない。

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