できちゃった結婚です!
「杏、杏!」
誰だろう、わたしを呼ぶ声は。
低くて、だけど心地いい。
大好きな人の声...
この声の主は
ゆっくり瞼を開くと同時にふわりと消毒液の香がする。
わたし、病院に運ばれたのかな?
「!赤ちゃんっ!」
急いで起き上がりお腹を確認する。
大丈夫だったんだろうか、無事なんだろうか
最悪な事態までが頭に浮かんでしまう
「起きたか、杏」
病室のドアが開いて、新がわたしの傍によってきた。
「新!赤ちゃんは!赤ちゃんは大丈夫なの!?」
「落ち着けって、大丈夫だから」
大丈夫だから、その言葉を聞いてとりあえず安心する。
「切迫流産なりかけたんだ」