歌姫の君に恋をした。
コンコン

理事長室の目の前についた杏奈達。

「「失礼します」」

挨拶をしてから入る2人。

「遅かったわね」
「美春が倒れちゃって…」
「そう…」

ここ桜高校は内宮家の学校でここの理事長は杏奈の母親だ。


「遅くなってすみません」
「いいのよ、美春ちゃん。それより大丈夫なの?」
「はい、大丈夫です」


杏奈の母親は美春の母親でもある。
美春は幼き頃、紙袋に大量のお金と一緒に杏奈の家の前で捨てられたのだ。
それからは杏奈の家で美春はお世話になっていた。


「今日、集会で美春の存在を教えようと思うんだけど平気かしら?」
「大丈夫ですよ」


美春はそう言うと理事長に微笑んだ。
横で杏奈が心配そうな顔をして美春を見つめていたとも知らずに…。
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