四百年の恋
 ……。


 「ほんと、美月姫って潔癖だよねー」


 講習終了後。


 美月姫と仲間たちは学園内一階のレストランで、アイスクリームなどを食べながらたむろしていた。


 「初めて聞いたよ。下劣、なんて言葉」


 友人たちは笑っている。


 「だって、あんな下品な雑誌。若者に悪影響を与えるに決まってる」


 「やだな美月姫。言ってることがおばさんみたい」


 余計友人たちに笑われてしまった。


 「そういえば美月姫が潔癖になったきっかけって、札幌時代にご近所のおばさんが不倫していたのを知って、トラウマになったんだったっけ?」


 その話を美月姫は、ごく少数の友人にしかしていなかった。


 「えっ、近所のおばさんが不倫?」


 「何それ、聞きたい!」


 話を知らない友人たちが、騒ぎ出した。


 「うーん。近所のおばさんって言っても、今考えたら30くらいの人だったんだよね。でも当時小学校に入ったばかりの私からしたら、おばさんに見えたし。両親の世代だったから」


 「うんうん、それで?」


 友人たちは興味津々のまなざしを、美月姫に向ける。
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