How much?!


お言葉に甘えてシャワーを浴びる事にした。

とは言え、一応、ここは男性のアパート。

しかも、今夜は今からこのお宅にお泊りするという、超難易度。

さらに付け加えるなら………、彼とは既にキスをした仲。


脳内がパンクしそうだ。

『何もしない』という言葉を鵜呑みのしたら、痛い目を見るだろうか?


あぁ~っ!!

私が処女じゃなければ、きっとここまで考えたりしないだろうなぁ。


見るからにイケメンで、毒を吐くけど、稀に優しさをチラ見させたりするし……。


きっと同僚の子達なら、自ら好んでお願いするであろう……夜のお誘い。


だけど、私は――――………



シャワーを浴び終え、ドライヤーもお借りする。

洗面台の鏡に映る自分を眺め、溜息が零れ出す。


………すっぴんだ。


浴室にあった男性用洗顔フォームをお借りして、化粧を落とした。

落ち切れてないかもしれないが、鏡に映るのは、寝起きの時の私がいる。

どう見てもすっぴん以外考えられない。


はあぁ………。

ホント、どこまでもツイてない。

きっと、すっぴんの顔さえも毒吐かれるに決まってる。


溜息を零しながら髪を乾かした。


「シャワー、有難うございました」


リビングに戻り、彼にお礼を言うと。


「お腹、減ってないか?」

「え?」

「うどん作ったけど、食うか?」

「…………はい、戴きます」


すっかり忘れていた。

お昼から何も口にしていない。

どうりで身体がフラつく訳だ。


< 112 / 290 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop