How much?!


「単刀直入に聞きますけど、先輩は麻生さんの事、どう思ってるんですか~?」

「えっ?………どうって聞かれても……」

「“男”としては意識してるんですよね?」

「…………ん」



意識はしている。

それはちゃんと自覚してる。


抱き締められたり、キスされたり……。

彼が近くにいると、無意識に胸がドキドキするしね。

無駄にイケメンなのが腹立つけど、でも傍にいなくても心は反応した。


………昨夜、それを認識してしまった。


独りぼっちで待つ間、彼が来てくれると分かっただけで嬉しかったし、不安が一瞬で吹き飛んだ。

好きという感情とは別物だけど、あの時彼は私に『安心』を与えてくれた。

それに、私をちゃんと『女性』として扱ってくれた事が何より嬉しかったし。



「先輩」

「ん?」

「賭けを抜きにして、彼の事……好きになれそうですか?」

「え?」

「賭けをしてるって思うから、自分に正直になれないんだと思うんです」

「………どういう事?」

「幾ら賭けをしてるって言っても、本気で彼の事を考えたり、悩んだりしないと結果は出せそうに無いですよ」

「………そうだよね」



上辺だけで接していても空回りするだけ。

それは何となく分かる。


負けたくないって思うから、素直になれない事も。


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