二人のプリンセス
「クレスー。クレース!!おらんのか?」
アグレラは大きな椅子から今にも飛び下りんばかりに愛娘の名前を呼ぶ。
「お呼びになりました?お父様?」
アグレラのいる部屋から二つ向こうにある角からその少女は現われた。
腰ほどまである艶やかな金色の髪の毛を踊らせている。
その身に纏っている薄紫色のドレスも少女の可愛らしさと美しさのバランスを上手く引き出していた。
「おおークレス。どこにおったのか……」
この少女がクレスである。
明日の主役となる少女だ。
クレスはにっこりと微笑みながら、ゆっくりとアグレラに近付いた。
「はい、お父様。レアルが逃げ出してしまったので、探しておりましたの……」
「ほう、あのレアルが……珍しいのぉ」
レアルはクレスが可愛がっているリスのことだ。
クレスが物心ついた時から一緒にいるレアルが逃げ出すなんてことは、今まで一度もなかった。
アグレラは大きな椅子から今にも飛び下りんばかりに愛娘の名前を呼ぶ。
「お呼びになりました?お父様?」
アグレラのいる部屋から二つ向こうにある角からその少女は現われた。
腰ほどまである艶やかな金色の髪の毛を踊らせている。
その身に纏っている薄紫色のドレスも少女の可愛らしさと美しさのバランスを上手く引き出していた。
「おおークレス。どこにおったのか……」
この少女がクレスである。
明日の主役となる少女だ。
クレスはにっこりと微笑みながら、ゆっくりとアグレラに近付いた。
「はい、お父様。レアルが逃げ出してしまったので、探しておりましたの……」
「ほう、あのレアルが……珍しいのぉ」
レアルはクレスが可愛がっているリスのことだ。
クレスが物心ついた時から一緒にいるレアルが逃げ出すなんてことは、今まで一度もなかった。