華麗なる安部里奈
テッちゃんはその頃、ヒロキ君とツヨシ君という2人の同級生とよく遊んでいた。私はある日、テッちゃんにその2人と遊ぶ時に一緒に行きたいとお願いした。


「私もテッちゃんと一緒に遊びに行きたい」

「はぁ!? 何言ってるんだよ、里奈。女子なんか連れていけるわけないだろっ」


「良いじゃん、べつに」

「良くないよ。それに、俺達はけっこう危ない事もしてるし、怪我をしたりしたら旦那様に叱られるだろ。だからダメに決まってる」


「怪我しないようにするから」

「しないようにしてても、するかもしれないだろ」



「気をつける!」

「それで、もし怪我をしたらどうするんだよ……」


「その時はその時よ」

「またそんな適当な事言って……」


「適当じゃない、真剣だもん」

「俺じゃなくて、敦也と遊べば良いじゃんだろ」


「アッちゃんは3年生だし、一緒に遊べないよ」

「あいつ今、ドッジボールにハマってるらしいし、うちの学校の校庭解放で一緒に遊べば?」



「嫌よ、ドッジボールなんて。それに私が遊べるのは土日じゃなくて金曜なの。お願い! 怪我は絶対にしないから!」

私は両手を組んでお祈りするようにテッちゃんにお願いした。

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