年下ワンコとオオカミ男~後悔しない、恋のために~
一度煙草を灰皿に置くと、カウンターの奥から差し出されたギムレットを一口飲んで、そのままグラスを見ながら言った。
「それを見て、片桐さんはどう思いました? 良かったなと思った? 何も感じなかった? それとも悲しかったですか?」
「……」
「一番大事なのは自分がどう思うかだと、俺は思いますよ」
もう大輔くんのことなんて考えないようにしよう、と決めたところに、なんでこう迷わせるようなことばかり言うんだろう。
「自分の感情だけ押し付けていくわけにはいかないでしょう?」
「他人の感情を優先し続けたらいつか後悔しますよ。自分の意思と関係なく、自分の場所がいつの間にか勝手に形作られて、身動きがとれなくなる」
なんだか具体性のある言い方だった。辻井さんも誰かの意思を優先して後悔したことがあるのだろうか、と思ったところで、マスターの言葉が思い浮かんだ。
「それを見て、片桐さんはどう思いました? 良かったなと思った? 何も感じなかった? それとも悲しかったですか?」
「……」
「一番大事なのは自分がどう思うかだと、俺は思いますよ」
もう大輔くんのことなんて考えないようにしよう、と決めたところに、なんでこう迷わせるようなことばかり言うんだろう。
「自分の感情だけ押し付けていくわけにはいかないでしょう?」
「他人の感情を優先し続けたらいつか後悔しますよ。自分の意思と関係なく、自分の場所がいつの間にか勝手に形作られて、身動きがとれなくなる」
なんだか具体性のある言い方だった。辻井さんも誰かの意思を優先して後悔したことがあるのだろうか、と思ったところで、マスターの言葉が思い浮かんだ。