年下ワンコとオオカミ男~後悔しない、恋のために~
でも辻井さんは、笑って首を振る。

「そうなんですよ。あいつが培ったものなのだとしても、核はあなただ」

はっきりそう断言して、すっと目を細めた。

「これから二年、……いや、三年かな。多分、あいつの正念場になると思います。でもそれを超えれば、きっとあなたも安心できると思う」

真剣な目で、私に言った。

「大輔を支えてあげてください」

その一言は、前によろしくお願いします、と言われた時よりも、もっと重みがあるように感じた。
辻井さんの中で、何かが定まったような、そんな感じがする。


そしてそれは、大輔くんに大きく関わる決断なのだ、と思った。


「わかりました。必ず、隣で支えます」

そうはっきりと頷いた私に、辻井さんが安心したように笑った。

「ありがとうございます。……あいつの隣にあなたがいてよかった」
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