千年の時空を越えて
イチかバチか

塀を飛び越え、寺の敷地に、侵入した。


一通り、周りを確認して、植木の幹に寄りかかった。


そして医療ケースから、武里博士から貰った薬を見つめる。


さっき、志乃さんがここは、文久3年だと言ってた。幕末・・・。切り捨て御免の世界。


もし、ここで、薬を飲むと、解毒が終わるまで、意識が無い。その間に、死んでる可能性は大きい。


でも、この毒の成分を調べて、薬を作ってる時間も無さそう。


一か八か。


博士・・・。あなたの薬、私で試してあげる。


フッと笑い、医療ケースの中の色々の色の液体の中から、先ほど、博士に教えてもらった配合で液体を組み合わせた。


そして、リュックから歴史書を出した。

これはこの時代の人に、見られたら、ヤバいしね。


雪「よし!」


そう気合いを入れ、一気に、薬を飲み干した。
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