イジメ返し ~復讐の連鎖・はじまり~

哲が母の店に訪れたのは今から3か月前。


『いい子がいるのよ。若いのにお金も結構持ってるし。ヒカリに紹介してあげる』


仕事の付き合いで母の店に訪れたという哲を母に紹介してもらった。


22歳の土木作業員だった哲の真っ黒に日焼けした肌を見て、あたしはすぐに心惹かれた。


現場が近くだと学校を休んでわざわざ哲の働いている姿を見に行ったりもした。


『ヒカリ』とあたしを呼ぶ低い声が好き。


『お前、ほっせーな。ちゃんと飯食ってるか?』って心配してくれる哲が好き。


『ヒカリの髪すげぇ綺麗』ベッドの中であたしの髪を撫でてくれる哲が好き。


哲はあたしにとってなくてはならないかけがえのない存在だった。

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