続・元殺し屋と、殺し屋






学校へ行くと、何だか騒がしい。




「どうしてあたしを見るんだろう…。
あたしのこの、金髪のせいかな?」

「知紗とその彼氏は仲が良かったからね。
彼氏とは違うおれと歩いているからだよ。
…大丈夫だよ知紗、おれを頼って?」

「ありがとう…」




薄っすら覚えている学校内を歩く。




「知紗のクラスはあそこ。
鞄を置いて、廊下においで?」

「わかった」




大地と別れ教室に入り、鞄を置く。

すると、同じく薄っすら覚えている2人が来た。




「おはよう知紗!
まだ恭真は来ていないよ」



キョウマ?

首を傾げると、黒髪三つ編みで眼鏡の方が笑う。




「恭真に会えないのがそんなに寂しいの?
知紗って本当に恭真のことが好きだよね」




首を傾げている姿が、何故か彼女には寂しがっているように見えたみたいだ。

どうやら彼女の眼鏡は、ダテのようだ。




「…よくわからないけど、大地が待っているから、またね」



顔は知っているけど名前の思いだせない2人組を置いて、あたしは廊下へ行った。






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