続・元殺し屋と、殺し屋






大地の家を出たチサたちは、学校へ戻った。

文化祭らしく様々なお店が立ち並ぶグラウンドの中に入ると、紅羽・神崎・花菜・総司が小走りでやってきた。

何故か紅羽は泣いたみたいで、目が腫れている。





「「知紗っ!!」」




ギュッと人目を気にせず、チサに抱きつく2人。

え?




「どうしたの?」

「どうしたの、じゃないよ!」

「心配、したんだからね!!」




再び抱きつく紅羽と花菜。

心配した?

話の読めないチサは、脳内をハテナで埋め尽くした。





「恭真、どこ行っていたんだよ」

「一緒に回ろうと思ったら、いないんだから。
オレらだけじゃなくて、皆心配していたぞ」

「…なるほど。
だから紅羽が泣いていたのか」




皆の話をまとめると。




舞台の片付けも終わり、4人がチサと恭真を誘って文化祭2日目を楽しもうと探したものの、チサたちは校内を出ていたから見つからない。

探し回っても当たり前だけど姿は見えず、心配のあまり、紅羽が泣きだしたのだ。

…相変わらず、紅羽って変な人。






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